2996年、地球は砂漠化、人々は人工ドームに暮らし、日常はコンピュータ管理されている。子共達には、さまざまな仮想現実の世界が体験できる教育が導入されるが、前にもまして、「いじめ」がはびこり、心のすさんだ人々が多くなっていた。 
 青年ジョバンニとカムパネルラは、宮沢賢治の作品から未来へのメッセージを探ろうとしていた。忘れかけている人間の《本当の幸せ》を求めて、二人は大正12年の「かねた一郎」と「高田三郎」に招待状を送り、未来復活に向け動き出した。 
名付けて『修羅の十億年』計画−−−。 
 しかし、計画実行は「けんじもどき」の出現により困難を極め、実現不能に追い込まれる。 
 果たして、復活のメッセージの行方は? 
 子供達の心に《本当の幸せ》は見つかるのだろうか。 
 2幕10場からなるこの公演は賢治作品の「銀河鉄道の夜」「虔十公園林」「種山ケ原の夜」「植物医師」「飢餓陣営」「どんぐりと山猫」「風の又三郎」などが盛り込まれています。  |